先生とワタクシのファーストコンタクト。
 

2005年、会社に面接…

その時、社長より
『うちの会社はキツいからな!心してかかれ!』
あと
『何でもやらせるから「知らない」とか「わからない」と言わないように』
と言われる。

これが悲劇の始まりだったのです…

入社日、パソコン使いとして入社したワタクシに迫ってくる一人の男性。
容姿は、中肉中背。
発言は容赦の無い上から口調。

 

その瞬間、ワタクシは…
『こいつ…デキるお人なのか!?』
と思いました。
つい、合わせるかのように丁寧口調になるワタクシ。

それに呼応して、更に口調が偉くなる男性。

 

『間違いない、このお人は偉い人なのだ!!』

 

と思ってしまったワタクシ。
その男性はいきなり20枚前後の印刷物を渡してきます。
何だろう?これのコピーでも用意すればいいのであろうか?

男性は…

『トンボ、わかる?』

とワタクシに聞いてきます。
これはテストか?
トンボは印刷物の大きさを示すものと書けば伝わるであろうか?
トンボに沿って紙を切ると実物大の大きさになるというもの。
一応、今までの職業も全てトンボに携わるものばかりだったのでこの問いにはセーフである。
男性に『わかります』と答えると。

『じゃあ、これをトンボに沿って切っておけ』

と言います。
一瞬、コンピュータ操作ではなくこれが仕事なのか?と疑問に思いましたが、社長の言葉を思い出しました。

『何でもやらせるから「知らない」とか「わからない」と言わないように』

…これか!!
わかりましたと、カッターとカッターマットを用意し切り始めるワタクシ。

それを見た男性は

『何やってるんだよ?そんなんじゃ遅いだろ?機械で切れよ』

…はい?とりあえず周りを見渡すと手動の断裁機(紙を切るギロチンみたいなの)が目に入ります。
いきなり初挑戦の機械を使わせるとは中々にヘビィな会社である。

しかし、生活のためと意気込んで切るものの…

『こんなの使えねぇよ』

と駄目だしをされる。
今度は、紙を出しなおして切れよ。と言い捨てられてしまいます。

…この紙は会社で作っているのね。
OKOK。

そうなると何処で出力が出来るのであろうか?
考えながら上司様に確認をすると…

『何で君がこの紙を必要なの?』

ん?
随分とおかしな反応である。
今までのいきさつを説明すると紙を出力し始める上司様、
出力が終わると …

『山下さーん!山下さーん!!』

急に名前を呼び始める。
山下?と言うのはあの人の名前なのか?

『はい?何ですか?』

やはりだ…やはりあの男が出てきた。

『何じゃないですよ?何で彼に頼んでるんですか?
彼の仕事じゃないですよ!!あなたの仕事ですよ!!』

…ん?ワタクシの仕事ではない?
では何故にこの男はワタクシに頼んだんだろう?

『え?ああ…私は他にもやる事あったんで彼に頼んだんです。』

『だったらいつも吉田君に頼んでるでしょう?
吉田君に何で言わないんですか?』

『………』

うわっ!黙って睨み返してる!?
もしかしてこの男はアレなのか?
そう思っていると上司様は…

『吉田君!吉田くーん!!』

『はい?なんですか?』

『あ、これ。いつもの山下さんの切ってあげてよ』

『あ、はい。またっすか?
山下さんもいい加減自分で切れるようになってくださいよ』

『あ?ああ悪いな。わかんなくてよ』

一連の会話中…
出来もしないくせに人にやらせて文句タラタラだったんかい?
何なんだこの男は?
何者だ?出来る男ではなく出来ぬ男なのか?
そんな事を考えていると上司様が口を開きます。

『山下さんも吉田くんにも言っておきますが、
彼はまだ入ったばかりの新人です。
何も出来ないと思って対処してあげてくださいね』

…ん?まあ、確かに何も出来ないと思われたほうが良いのかもしれないが、無知の人と思われるのもどうなのだろうか?そう思っていると…

『あ、わかりました』

と先程現れた吉田さんは返事をします。
そして問題はさっきの男、山下である。
この男は何者なんだろうか?出来ない仕事を人に押し付けて文句を言うとは…どう言う人種なんだろうか?
そんな事を考えてしまう中、山下さんは口を開く…

『ああ、そうなんですか。彼は何も出来ないんですね。よくわかりました』

と言いながら馬鹿にした目でワタクシを見てきます。

 

この瞬間、ワタクシは悟りました。

こいつは厄介な存在だと。

しかしまだその時の認識は甘かったのです。

 

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