先生のその後。
 

悪夢の言葉【補助】この言葉に悩まされるようになり、数週間が過ぎようとしています。

この間も、諦めてワタクシへ一任しようとする上司様と先生がこれ以上ヒマになると言う現実から先生に任すべきだという社長様の戦いが日々行われています。

そして、ヤル気が空回りし、空回りしたヤル気は先生に都合よく進化してしまいました。

 

『山下さん、これ出力してください』

 

『え?ああ、今、倉庫に行かなければならないので明日にしてください』

 

…ちなみにこの会話は朝一番です。

 

『今日中でいいんです』

 

『え?でも今日は忙しいんで』

 

 

無論、忙しいとは定時に帰るまでに業務時間の半分をボケーっと過ごす前提での話です。

 

 

『じゃあ、いいです、彼にやってもらいますから』

 

 

きた、ワタクシにきた…

 

『あ、そうですか?すみませんヤル気はあるんですけど時間が無くて…』

 

…ヤル気があったら残業してでもやらんかい!!

 

 

無論、日々こんな調子では非武装、非暴力がモットーのワタクシも限界がきます。

 

『仕方ないとかじゃないです。キチンと山下さんにもやらせてください』

 

『でも、彼忙しいって言うし』

 

『忙しい!?今20:00ですけど、山下さんは定時で帰ったじゃないですか。』

 

『そうだねぇ』

 

「そうだねぇ」じゃないですよ。毎日そうやってあの人は定時で帰っていってあの人がやらないで残した仕事をこっちで処理しているんですよ』

 

『じゃあ、どうしろって言うんだ!!』

 

『どうもこうも無いですよ。ちゃんとあの人にやれせればいいんです。』

 

『話にならんよ。』

 

『何がですか?』

 

『皆でそんなこと言っていたら会社が機能せんのだよ!!』

 

皆…?ああ、社長とか吉田先輩か…

 

『では、せめて「奴は駄目な男で駄目だからできる訳がないんだから仕方が無い」とハッキリ言ってください。』

 

『言えるわけ無いだろう!!』

 

『何でですか!?』

 

『…………いいから仕事しなさい!』

 

と一度目は逆ギレで終了。

 

と言うか、この日を口切りに3日に2回は上司様と衝突するようになります。

 

その度に上司様から言われる珍発言。

『どうしてもやらせたいのなら彼が失敗しないように全面的にバックアップしてあげなさい』

『君は彼に出来ると思うのかね?それでいいと思うのかね?』

『忙しいというのだからきっと忙しい。』

 

…つくづくこの人は先生との接点を潰そうとするんだな…

 

 

しかし諦めないワタクシと社長の発言により、時折は先生にも出力の出番がやってきます。

 

まあ、当然ですが、毎日やりもしない。マニュアルを読もうとしない。向上心もない。と無い事尽くめの先生にかかると。

 

『あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ??あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?』

と平気で20分くらい連呼し始めます。

しかもわからない事がデフォルトであるかのように振舞う始末。

 

 

実を言うと、先生が定時で帰宅した場合は21:00過ぎには大体の作業に目処が立ち帰れます。

しかし、先生にやらせると。21:00では目処も立たずに、先生の何度説明しても覚えない、下手をすると1分前に説明したことを5連続で質問されると言う状況に振り回され、いよいよ我慢できなくなった先生を見かねた上司様が

『山下さんが困ってるじゃないかやってあげなさい』

と言い出し、ワタクシが後始末をして終わった頃には幻のように消え帰っている先生。

 

『彼はせっかちだね』

 

…上司様?あなたの人間性を疑うよ?

 

なので早く帰る事を重視するのなら先生は不要です。

 

しかし、日中、吉田先輩やそのほかの方に自慢げに出力機の薀蓄をしている姿には納得がいかなくなるのです。

なので出力機を任せようと色々講じますがかえって大怪我をしてしまいます。

 

 

☆☆☆メンテナンスをキッチリさせて責任感から芽生えさせようとした場合☆☆☆

『山下さん、大変だとは思いますがこの機械は繊細なのでメンテナンス頼みますね』

『わかりました!!』

…やる気だなぁ…

しかし現実と言うと、ウィークリーメンテナンスの項目を一つしかやらない。

何で一つかと聞けば…

『あ?わかんねぇからだよ』

『しかしマニュアルに載ってましたよね』

『あ?わかんねぇし万一バラして元に戻せなかったら俺は知らないぞ?君は責任取れんのか?』

…ワタクシの責任?

それでもまだ良かったのです。

それから数週間たつと…

がちゃ、がちゃ…

お!メンテか!?

『よし、今日はやらなくても平気だな』

…見てチェックできる代物でもないのにこの発言…

やはり出力されたものは汚れていきます。

『山下さん!!メンテナンスどうしているんですか?』

『ちゃんと毎週やってます!!』

『あ、そうですか』

待てい!!食いつけ。逃がすでない。
しかし飽きるほど書いているが上司様は先生との接点を潰し逝く男。

すぐに諦めてしまいます。
仕方なく、見てるだけの現実を伝えても

『でも、本人はやってると言うんだからねぇ…』

それで会社になんかあったらどうするつもりだろう?

 

とりあえずメンテナンスから先生のヤル気を起こすのは大失敗だったようです。

メンテナンスをキッチリさせて責任感から芽生えさせようとした場合…失敗

 

☆☆☆☆☆マニュアルを作って渡した場合☆☆☆☆☆

メーカーから届いたマニュアルはあくまで出力機の使用方法のみを書いてあるもので、自社に適しているとは言えないもの、なので自社向けに残業時間を増やしてマニュアルを用意しました。

先生に渡すと、何とか出力することが出来るようになりました。

 

あくまで「何とか」なので、当然ながら

『あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ??あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?』

と5分くらい言った後に

『なあ、わかんねぇよ』

『何がですか?』

『マニュアルはもらったけどよ、何ページを見たらいいのかわかんねぇよ』

 

『はい?』

 

『マニュアルの何処見たらいいのかわかんねぇから教えてくれ』

 

『…最初から最後まで読めばわかりますよ』

 

 

『あ!?何言ってんだよ読んでもわかんねぇから聞いてんだろ!?教えろよ』

 

…であまりにしつこい。

 

お客様から電話きてんのに、

『なあ、早く教えてくれよ、もう定時になっちゃうだろ!!どうすんだよ!!何ページだよ!!何処だよ!!』

と大声で叫びだす。

 

いや電話中だからあえて脅迫しているのかもしれない。

お客様にも

『どうしたんですか?大丈夫ですか?』

『なにか今日は煩いですね』

『何処で電話取られているんですか?』

等と言われると

 

『わかりましたから電話中は静かにしてください!!』

 

となります。しかも返答が…

 

『あ?電話中だったのか?気づかなかったよ悪いな!!』

 

 

…こっちガン見してたろうに…

 

そして、電話が終わるまで始まる独り言タイム。

内容は大好きな年功序列と年上至上主義の話。

 

 

どうやら逆らうなと言いたいようである。

 

 

…この男が何で同僚なんだろう?

 

一連の後、教えると

『ああ、これかぁ!!おかしいなぁ、俺がマニュアル見たときには無かったんだけどなぁ…』

 

ない訳がない、ワタクシのマニュアルはあぶり出しか?

 

『そうだな、これだな、これは読めばわかるな。』

 

 

…嘘をつけ。

 

 

そして、出力した翌日には必ず…

『吉田君、どうだった?俺の出した奴!!良かったでしょ!!出し方知ってる?あれさ、すっげぇ楽なんだぜ!!』

 

と言う。

 

一度、

『メーカーのマニュアルを読んでも駄目だったから、僕がマニュアルを作ったからですよね。楽って検証も何もしないで任せておいてよく言いますね』

と吉田先輩の前で言うと…

 

『ちっ、ああ、そうだなマニュアル用意する奴は大変だったよな、悪いな!!』

 

と機嫌が悪くなり、その後1週間は出力期の仕事を逃げ出す始末。

 

 

…子供かよ?

 

マニュアル渡してもこの程度。

 

マニュアルを作って渡した場合…失敗

 

☆☆☆☆☆意地でやらせた場合☆☆☆☆☆

当初、失敗を偶然を装った失敗にしてしまう先生。

しかし数週間が過ぎれば誰しもが偶然ではなく本人の能力によるものだと理解します。

その頃までに散々未完成の品を用意し、上司様の白髪を増やした先生。

 

上司様から再三にわたり確認を促されるも反骨精神こそ美徳と思う先生は…

『俺は確認はしない、しかし間違えていたときの為に10個くらい別名保存したファイルを残し、すべてウインドウとして出しておく。』

と言い出す。

『誰が確認するんですか?』

 

『あ!?上司様に決まってんだろ?』

しかし先生の顔と目は笑っています。
わかっているのです。

極力接点をなくして生きていたい上司様は、

確認を頼まれる

いやだ

補助にやらせよう

という選択で結局ワタクシが確認することになるのを…

しかしここで『上司様は確認しない』と言うと上司様に

『あいつ、上司様が確認しないとか言うんですよ』

と告げ口するだろう。

 

いやする。

 

現に顧客に上司様と社長の悪口を言ってきたと自慢するほどの阿呆である。

絶対に言って騒ぎをでかくするので

『そうですか』

としか言えないワタクシ。

 

その日は、予想通りワタクシのチェックになってしまい。

見事に間違いだらけ。

 

先生の性格から言えば、

間違いを指摘する。

次回以降も間違いは指摘してもらえる。

考えずにバシバシ間違えて指摘されれば早く終わる!!

俺様超天才!!

となることでしょう。

 

『山下さん、間違えてますよ』

とだけ告げると、案の定。

 

『あ!?何処がだよ』

と言います。

 

『いえ、それを言っては山下さんのためになりません。まだ夜の19:30じゃないですか。僕は昨夜も21:30過ぎまで仕事しましたよ。それに比べれば何てことないじゃないですか』

 

『ちっ、わかったよ。でも本当にわかんなかったら教えてくれよな』

 

『あ、いえ、その時はまたマニュアル通りにやり直してください。不精したり曲解しなければ出来ますから』

 

『ちっ!わかってるよ、それでもわかんなかったときだよ』

 

『ですから出切るまで何べんもやり直し…』

 

『……』

 

無視ですか。

嫌な中年です。

 

しかも、当然のごとく…

『あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ??あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?あれ?あ?あれ?あれ?あれ?あ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?わかんねぇ?』

と始まります。

 

 

そんな戦いが2ヶ月くらい続いき、ようやく3回くらい全直しをすればモノになるようになった頃、
珍しく上司様がチェックを済ませてくれたものがありました。

 

『上司様のチェックで大丈夫かな?』

 

…あんたがそれを言うか?

 

『まあ、いいや。駄目だったときはチェックした上司様が悪いんだし。』

 

駄目だったときは両成敗である。

 

『出す前に一服してくるかな』

 

とタバコを吸いに行く先生。
不安だったので居ない間にデータのチェックをします。

不備がある

上司様のミスと喜ぶ先生

先生に対するチェックなどの強化案が出てくる。

無論実行させられるのはワタクシ。

たまらんのです。
そんな惨事は避けたいのです。

チェックしたところ。

 

流石に4回目だったので成功しています。

それにしても、

『俺は確認はしない、しかし間違えていたときの為に10個くらい別名保存したファイルを残し、すべてウインドウとして出しておく。』

と言ったとおり、8個程、別名保存のファイルがウインドウで残っている。
非常に見づらい画面だなぁ…よくコレで間違えないものである。

1つのファイルにいたってはメーカーのマニュアルのデータじゃないか。

…見てわかるのかな?わかるようになったのかな?

 

その後、しばらくして先生が戻ってきて出力を始めます。

 

それにしても1枚のデータを出すのに大騒ぎをするものですが、この数週間、いや数ヶ月。
私も良く耐えたものである。

この調子でちゃんと出力できるようになれば先生に仕事が渡せるだろう。

 

長かった、そしてつらかった。

 

しかしあの日々よ、ありがとう。さようなら。

 

私はようやっと自分だけの仕事に専念できるね。

 

 

と感慨に耽りながら仕事をしていると違和感に気づく。

 

ウィーーーーーーン………………………ウィーーーーーーン………………………ウィーーーーーーン………………………ウィーーーーーーン………………………ウィーーーーーーン………………………ウィーーーーーーン………………………ウィーーーーーーン………………………

 

おかしい、別に作動音がおかしいわけではない。
どう聞いても1枚の出力音ではない。

『山下…さん?』

 

『あ!?何だよ?別にデータは間違ってないぞ!!』

もう、度重なるチェックとやり直しの嵐で疑心暗鬼の先生は、私に呼ばれるとすぐさま噛み付くようになってしまいました。

 

『あ、いえ。そうではないんです』

 

『じゃあ!何だよ!!』

 

『出力したものを確認していただけませんか?』

 

『今やるよ!!』

 

『音が変なんですが、何を出力しているんですか?』

 

『あ!?お前らが渡してきたデータだろ?それに決まってんだろ!!?』

 

『でしたら出力枚数は1枚ですよね?なのにあんんで未だに稼動音がするんですか?』

ウィーーーーーーン………………………ウィーーーーーーン………………………ウィーーーーーーン………………………ウィーーーーーーン…………………………………………

『ほら、まだ動いてる。』

 

『あ!?間違えてねぇよ、今から見るよ!!』

 

 

 

 


……
………
…………大体想像つくけど認めたくないなぁ…

 

 

 

 

『あははははははははははは!!!はははははははははははははははははははは!!!』

 

先生大爆笑。

 

ああ、これはたぶん想像通りだったようです。

 

『どうされました?』

 

『あ?あははははは、間違えちゃったよ。あははははは!!』

『メーカーのマニュアルを何かの役に立つかな?と思って出しておいたんだけどよ、間違ってそれ出力しちゃったよ。あはははは、しかもマニュアルなんて役たたねぇし。あはははは』

やはりか…先生のパソコンの画面で開いていた内容でページモノはマニュアルの24ページ。
連続して稼動するならコレしか考え付きませんでした。

『でしたらすぐに停止したほうが…』

 

『あ?あはははは無理無理。ほら、もう、後3ページだもん今更止めたって意味ねぇよ、あははは』

…壊れてる。この中年壊れてる。

結局24ページの無駄紙を出力した先生。

 

A2の用紙にB5の内容が貼りついた24枚の無駄紙。

1枚500円の原価ですがそれが24枚。上司様が見たら発狂するな…

 

『上司様が見たら大変なことになりますからバレないように処理してくださいね。』

 

『あ?ああ、大丈夫だよ』

 

それが心配なんだよなぁ…そして激務に追われている間に逃げるように帰る先生。

 

帰ったことに気づいたのはだいぶしてからの事です。

無事に処理したのかと思うと、出来るわけもなく、一目でわかる。ゴミ箱に筍の皮のように捨ててある無駄紙24枚。

 

 

 

とその目の前で真っ白くなって立ち尽くす上司様。

 

 

無論、その後上司様がますます先生に仕事を渡さなくなりました。

 

意地でやらせた場合…大失敗

 

 

トホホホホホホ…

結局、先生のその後としては、散々ですとしか言えません。

 

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