僕が子供の頃のトイガンは、今ほど高性能ではありませんでしたよ。なんというか、
「銃口から弾が出さえすれば商品としてセーフ」
という感じでした。
初期の鳥人間コンテストみたいなものですよ。
特にカート式リボルバーなんかは酷かったですよ。
銃口から弾がこぼれ落ちる程度の飛距離でした。
鳥人間コンテストでいえば、鳥の格好して両手に団扇で垂直ダイブするタイプ。
リアルな構造を追及するほど実射性能がスポイルされる。両立させるほどの技術なんて当時はまだ無かったんですね。
そんな時代の中、チャレンジャーな会社がいました。
その名はマルシン工業株式会社。
作られた銃は、ブローバックしてしかも排莢動作も行うという、「ガス・オペレーション」シリーズでした。
性能としては、1マガジン撃ち切れないくらい冷えに弱く、二段引きのトリガーフィーリングやリコイルなども満足いくものではありませんでした。
3機種ほど発売されましたが、程なく絶版となりました。
それから20年弱、トイガン各社の技術力は向上し、オートハンドガンはブローバックして当たり前、命中精度や質感など、過去のものとは比べるべくもありません。
でも面白くないんですよね。
鳥人間コンテストでいえば第27回の人力プロペラ機ディスタンス部門で日大理工学部が34km飛んじゃったみたいな。
完成された感じというか。
あれ?何で僕こんなに鳥人間コンテストにこんなにこだわってるんだろ。まだ本題に触れてもいないのに。
そんなトイガン成熟期の中、業界の異端児マルシンが面白いものを発売してくれました。
「Glock 21」です。
こいつの売りはライブカート。
そう、過去に失敗した機構です。
「どうせまた…」と思いつつもショップで試射させてもらいましたが、これが面白い。
二段引きではないトリガー、軽めだが素早く動くスライド、ほぼ同じラインを描いて舞う薬莢。
8oBB弾という点が気になりましたが、ゲームで使うことはないので別に問題なし。
撃ち応えという点では、的に当たったときの音、紙ターゲットに空く穴の大きさなど、むしろ6oを上回る楽しさがありますね。
当たりさえ出れば作動も快調で、過去のガスオペに比べ格段に進歩しています。ある1点を除けば。
弾が6発しか入りません。(実銃Glock21は13発)
旧ガスオペは銃本体にガスタンクを組んでいたのですが、今回のグロックはマガジンにガスタンクが入っており、その分装弾数が削られています。
今後の努力に期待しますよマルシンさん。
この銃は決して完成度は高くないと思います。
けれど面白い。完成しきったように見える現在のトイガンですが、この銃はトイガンはまだまだ進化・発展する余地があることを教えてくれます。
飛距離や命中精度の追求もいいのですが、この銃のようにメーカーの個性を生かしつつ、トイガンの楽しみ方の多様化に対応していくことが業界の活性化に繋がるのではないかと思います。
よし、今年の鳥人間コンテストは、僕も見方を変えて飛行距離以外の部分を積極的に楽しむとしよう。
…あれ?今年は中止?
【モラトリアム・ダンディ】
リンク@メーカーサイト:マルシン工業株式会社
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